労働組合ができるとどんな利点があるの?

「みなさんが働きやすい職場をつくる!」「みなさんが安心して働ける会社をつくる!」
これが労働組合の大きな目的でもありますし、それが組合員にとっても利点なのです。
具体的な例を挙げてみます。

労働組合ができるとどんな利点があるの?

例1)

ある会社では、オーナー社長が会長になるとき、2億円もの退職金が支払われましたが、その年の賃上げはゼロでした。
その時、若い人を中心に労働組合がつくられ、家族手当新設、毎年の賃上げなどの改善を勝ち取りました。

例2)

ある会社では、不振が続く会社の将来への不安や低い賃金(給料)への不満から労働組合がつくられました。
労働条件改善と合わせて、会社を良くする施策も提言しました。
会社も組合の意義を認められて良い労使関係がつくられ、労働条件の改善はもちろん、企業の業績も回復しました。


どうですか?なんとなく理解してもらえたでしょうか?
「働きやすい職場をつくるということ」「安心して働ける会社をつくるということ」は、一人一人の組合員の声を集めて会社に提案し認めてもらうということであり、それをすることによって目的を達成できるのです。
つまり、それが利点です。そして、大きな意味での「労働組合」は、組合員の意見や不満を集めて、それをまとめて会社に提案するパイプ役なのです。


でも「組合なんて・・・」という前にもう一度考えてみましょう

組合があっても、組合員の気持ちがバラバラで、みんなで要求をつくりみんなで行動するという組合の原点が弱まったらどうなるか・・・。
会社の言いなりにされたり、組合があっても無いのと同じ状況になり、いつの間にか労働条件の低下が起こってもおかしくありません。
そんな例も少なくないのです。

労働組合ができたことによる労使の関係


労使の関係が組合ができたことによって変わるということをあらわした表です。